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テラコッタタイルとは?本物の温もりと現代の機能を融合した“テラコッタ風”デザインの魅力

  • Tile Capsule
  • 8月4日
  • 読了時間: 6分

更新日:10月10日

伝統の趣をそのままに、汚れに強くメンテナンスフリーな次世代タイル体験を

素焼きのテラコッタタイルの画像

物語のはじまりは、素焼きのあたたかさから。

“Terracotta(テラコッタ)”とはイタリア語で「焼いた土」。

古代ローマ時代の建築にも使われてきた伝統的素材で、

赤土を高温で焼き上げた素焼きタイルは、唯一無二の色ムラと質感を生み出します。


テラコッタタイルの魅力は、一枚ごとに異なる表情がつくる「自然な個性」。

時間とともに味わいが増す経年変化は、人工素材にはない“生きた質感”です。

さらに多孔質構造により調湿性も高く、四季のある日本の住宅環境にも適しています。


  1. テラコッタタイルとは ─ 焼き物の原点に宿る温もり

テラコッタ 粘土を捏ねている女性

1-1. 歴史に刻まれた“焼いた土”の物語


“Terracotta(テラコッタ)”とはイタリア語で「焼いた土」を意味します。

その起源は古代ローマ時代まで遡り、屋根瓦や床材、装飾品などとして人々の生活を彩ってきました。

紀元前の遺跡からも発掘される赤褐色のタイルは、まさに「建築の原点」。


南欧の街角で今も見られる赤茶の床や壁は、何世紀にもわたって人々に愛されてきた

本物のテラコッタタイルの象徴です。



1-2. 素朴な風合いが生む“温かみ”の魅力

テラコッタタイルの最大の魅力は、一枚ごとに異なる表情。

土本来の色ムラや焼きムラが織りなす陰影が、空間に立体感とぬくもりを与えます。

その風合いはまるで呼吸するように空気を感じ、時間の経過とともに味わいを増していきます。


また、多孔質な素材のため調湿効果にも優れ、

四季のある日本の住まいにも自然に馴染む素材です。



1-3. 伝統的テラコッタの課題点

永らく愛され続けるテラコッタタイルですが、所謂“本物”のテラコッタタイルにはこんなウィークポイントもあります。



高い吸水性:

素焼きの状態では多孔質ゆえに水分や油分を吸収しやすく、汚れやシミが付きやすい特性があります。

素焼きのテラコッタタイルを使った床 ワックス仕上げ

そのため、施工前にシーリング(目止め)処理を行い、定期的なワックス塗布などメンテナンスが欠かせません。



耐寒・耐衝撃性の限界:

比較的低温で焼成される伝統的なテラコッタは硬度が高くないため、重いものの落下や急激な温度変化(特に凍結)によって割れやすい場合があります。


テラコッタタイルが割れている画像

屋外での使用や寒冷地では、施工後のヒーター対策や保護処理が必要です。




  1. 進化した“テラコッタタイル” ─ 現代の技術がもたらす新たな魅力


2-1. 世界的なトレンドと人気の理由

近年、とくに2020年以降の在宅時間増加に伴い、「自然素材の温かみを感じる空間」への関心が高まりました。テラコッタタイルは、クラシックからモダンまで幅広いインテリアスタイルにマッチし、経年変化の美しさを楽しめることから世界中で注目されています。


2-2. 磁器タイル技術で克服した従来の弱点


高耐久&安全性:

シリーズによっては滑り抵抗値の高い「アンチスリップ性能」が備わっていますので、テラスや浴室まわりなど濡れた場所でも安心して使用できます。磁器質タイルならではの強みはもちろん健在ですので、耐摩耗性も高く、長期間にわたって美観を保ちます。


限りなく低い吸水率:

磁器質タイルは、石英や長石を主原料とし、1200℃以上の高温で焼成される、硬くて緻密な高耐久タイルです。現行のJIS規格(JIS A 5209(2008))では吸水率3%以下のⅠ類に相当します。汚れやシミが付きにくく、掃除やメンテナンスの手間が大幅に軽減されます。



 



2-3. デザインの多様性

かつては素朴で温かみのある素材として知られていたテラコッタタイルですが、近年では製造技術やデザイン表現の進化により、機能性・意匠性ともに大きくアップデートされています。

デザイン性の高いおしゃれなテラコッタタイル施工事例
焼き物感と艶の融合、モダニズムで新しいデザインアイデアです。

–   カラーバリエーションが拡張:ホワイト・グレー・くすみ系などモダン空間にも対応

–   形状・サイズの多様化:長方形・六角形・大判などで表現の幅が広がる

高度な表面加工:焼きムラ・エイジング・釉薬による光沢で質感の個性を演出

スタイル適応力が高い:アンティーク、インダストリアル、和モダンなど幅広く対応


進化したテラコッタタイルは、単なる素朴な素材ではなく、洗練された空間を演出するデザインタイルとして、住宅・店舗・商業施設を問わず幅広く採用されています。





3.   Tile Capsuleラインナップ “テラコッタ・ルック”コレクション


3-1. ARGILE(アーガイル)

ARIGILEはNATUCERで最も人気の高いシリーズです。


押出成形技術による精緻な表面テクスチャーと、伝統的なテラコッタの豊かな色合いを再現しつつ、極めて少ない吸水率の磁器タイルとして高い機能性を兼ね備えています。サイズバリエーションは45×45cm、22×22cmといったベースタイプから、スター(星型)、クロス(十字型)などユニークなアクセントタイルまで豊富に揃います。屋内用R9・屋外用R11の滑り止めオプションで、屋内外のシームレス空間、住宅から商業施設まで幅広いシーンに対応可能です。






3-2. FONDANT(フォンダン)

FONDANTは、自然の粘土感を活かした色彩設計と、デジタル砥粒によるサテン微光沢のデコレーションが特徴です。


屋外使用にも耐える耐候性と、濡れた場所でも滑りにくい仕様を兼ね備え、テラスやプールサイド、商業施設のフロアにも多く採用されています。昨年スペイン国内で最も売れた実績があり、ホテルやレストランなどの大規模プロジェクトでも信頼されています。






3-3. BOTTEGA(ボッテガ)

BOTTEGAは、天然石のインスピレーションをベースにしつつ、現代的なテラコッタの質感を想起させるデザインタイルです。


20×20cmの扱いやすいサイズ感と、独特の風合いを持つ表面仕上げにより、ナチュラルで上質な空間演出が可能です。天然石のランダムな模様や色幅を取り込みながらも、どこか「焼きもの」らしい温もりやマットな質感を感じさせる仕上がりが特徴。テラコッタタイルの素朴さや土っぽさに、石材の重厚感と現代性を加えたハイブリッドな印象を与えます。





よくある質問(FAQ)


Q. テラコッタタイルは屋外で使えますか?

→ 磁器質タイプなら耐候性があり、寒冷地にも対応可能です。


Q. 本物のテラコッタとテラコッタ風タイルの違いは?

→ 本物は風合い重視、調タイルは機能性重視。設置場所や好みに応じて選びましょう。


Q. メンテナンスは本当に不要?

→ 磁器質タイルは基本的に掃除のみでOK。表面の凹凸汚れにはブラシ清掃で対応可能です。


伝統の温もり「テラコッタ」を、現代の機能「磁器質タイル」で楽しむ


焼き物ならではの素朴な温かみと、磁器タイルがもたらす高い機能性を融合した“テラコッタ風タイル”。リビングやキッチンなどの生活空間はもちろん、テラスや商業施設の床材としても安心して使える耐久性・耐滑性を備え、「美しさと快適さを両立する空間づくり」が可能に。

タイルで叶える心地よい空間。ぜひ、理想のイメージにぴったりの“テラコッタルック”を見つけてください。







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